こんにちは、ふらっとサロンの河合です。
電車や病院の待合室で周りを見渡すと、ほとんどの方がスマホを手にされていますよね。もはや、私たちの生活に欠かせない景色になりました。
ただ、先日。隣に座っていた方の横顔を何気なく拝見していて、施術者としての「職業病」がムクムクと頭をもたげてしまったんです。
「あ、近くの画面に、ずいぶん集中しているな……」
もちろん、じろじろ観察していたわけではありませんよ(笑)。
そのとき気になったのが、画面を見る目と、首の付け根です。「同じ姿勢が続いて、首にも負担がかかっていないかな」と想像してしまいました。
横顔を見ただけで、その方の目の疲れや首の状態が分かるわけではありません。それでも、スマホと身体の関係を考えるきっかけになったんです。
スマホを長く見続けると、目の不快感に加え、首や肩の痛みが生じることがあります。目の使い方と、画面を見る姿勢。今日は、その両方に目を向けてみましょう。
近くを見るとき、目は二つの仕事をしています
近くの画面を見るときには、主に次の働きが必要です。
- 両目を内側へ向け、同じ対象を見る。
- 近くのものにピントを合わせる。
近くを見るために両目が内側へ向くこと自体は、自然な働きです。「寄り目になるから悪い」という話ではありません。
気にしたいのは、その作業を長い時間、休みなく続けていることです。
小さな画面の文字を追いかけ、気づけばずっと同じ距離を見ている。画面に集中すると、まばたきも少なくなりがちです。
目の奥が重く感じたり、乾きや見づらさが気になったりしたら、見続けていた時間を振り返ってみてください。

首の重さを、目だけの問題にしない
スマホを見ていると、顔が画面へ近づいたり、うつむいたまま同じ姿勢が続いたりすることがあります。
目が近くを見続けている間、首や肩も、その姿勢を支え続けているんですね。
だから私は、首が重いと聞いたとき、首のことだけでなく「普段、画面をどのように見ていますか?」という生活の場面も大切にしたいと考えています。
一方で、「目の緊張がそのまま首へ伝わるから」「目が疲れているから首がこる」と、一つの原因に決めることはできません。見え方、姿勢、作業時間など、いくつもの要素が関わります。
かつての私も、会社員時代は四六時中画面を見つめ、夕方には鎮痛薬を飲むのが当たり前のような毎日でした。
当時は仕事のストレスだと思っていました。今振り返ると、画面を見る時間や休憩の取り方も、見直せるところだったと感じます。当時の不調の原因を、今から目の疲れだけに決めることはできませんが。
画面を見ている今、肩や呼吸はどうですか?
この記事を読んでいる今、少しだけご自身に目を向けてみてください。
肩に力が入っていませんか。息を詰めるようにして読んでいませんか。
「スマホを見ると必ず呼吸が浅くなる」ということではありません。ただ、集中している間の自分の状態は、案外気づきにくいものです。
姿勢を正しく保とうと頑張るだけでなく、一度画面から離れて、肩の力や呼吸を確かめる。そんな時間もあっていいと思うんです。
スマホを悪者にしなくていい。まずは、遠くを見る休憩を
私は、スマホを無理にやめる必要はないと思っています。
歴史を調べたり、大好きな写真を撮ったり。私にとっても、スマホは最高の相棒ですから。
その相棒と気持ちよく付き合うために、途中で休憩を挟んでみませんか。
安定して座れる場所で、スマホをいったん下ろす。窓の外など、無理なく見える遠くへ目を向ける。そして、ゆっくりまばたきをして、楽に呼吸をする。
まず数秒、画面から離れることを思い出すだけでも、休憩を始めるきっかけになります。5秒で目や首の不調が改善する、という意味ではありません。
目の休憩の目安としては、米国眼科学会が「20分ごとに、約6メートル先を、20秒間見る」という方法を紹介しています。秒数を達成することより、近くを見続ける作業に、こまめな区切りを入れることから始めてみてください。
目や首を勢いよく動かしたり、無理に遠くへピントを合わせようと頑張ったりする必要はありません。

自分の身体に気づく時間を、日常の中へ
「どこが悪いのか分からないけれど、ずっと首が重い」
「歳のせいかなと、諦めかけている」
そんなときは、どこか一か所を原因と決める前に、日々の身体の使い方を振り返ってみませんか。
ふらっとサロンでは、お話を聞き、姿勢や動き、筋肉の働きなどを確認しながら、身体全体のバランスに目を向けます。キネシオロジーの筋反射テストも、身体の反応を確認するために使っています。ただ、その反応だけで、目・姿勢・心のどれが不調の原因かを診断するものではありません。
無理に矯正することより、ご自身が楽に過ごせる状態を一緒に探していきたい。私はそう考えています。
今日はまず、スマホから目を離して、遠くの景色をひと眺め。
スマホを楽しむ時間の中に、身体を気にかける時間も、少しだけ加えてみてくださいね。
目の痛みや見えにくさが続く場合は、スマホの疲れと自己判断せず、眼科へご相談ください。
参考:スマホなどの長時間使用と目・首・肩の不快感については米国検眼協会の解説、休憩の目安については米国眼科学会の解説を参照しました。


