急な気温の変化がもたらす「ぎっくり腰」のリスク
2024年10月09日 14:35
先日、カイロプラクティックの仲間の先生から、こんな話がありました。
急に気温が下がった日、いつもはあまり来ない「ぎっくり腰」の患者さんが1日に5人も来院したとのことです。普段なら月に数人程度しか対応しないはずのぎっくり腰の患者が、たった1日でこんなに増えたのです。
夏の終わりから秋にかけての季節の変わり目は、気温の急激な変化に体が対応しきれず、ぎっくり腰のような不調が発生しやすくなります。
では、なぜこの時期にぎっくり腰が増えるのか、またどのようにして予防できるのか、詳しく見ていきましょう。
1. 気温の変化による筋肉の緊張
急に涼しくなると、体温を維持するために筋肉が緊張しやすくなります。
筋肉の柔軟性が低下し、動きが硬くなります。
この状態で急な動きをしたり、重い物を持ち上げると、筋肉や関節に大きな負担がかかり、ぎっくり腰を引き起こすことがあります。
2. 自律神経の乱れ
気温の変化が激しいと、自律神経がバランスを崩しやすくなります。
自律神経は体温調節や筋肉の緊張・弛緩を司っているため、バランスが乱れると、筋肉の硬直や血行不良が起こりやすくなります。そのため、ぎっくり腰を発症するリスクが高まります。
3. 季節の変わり目に伴う活動量の変化
夏の終わりや秋の始まりは、日常生活のリズムが変わる時期でもあります。
例えば、夏の間に休んでいたスポーツや運動を再開する人が増えたり、運動会などのイベントなどで身体を動かす機会が増えます。
しかし、体が十分に準備できていない状態で急に運動を始めると、筋肉や関節に負担がかかり、ぎっくり腰を引き起こしやすくなります。
ぎっくり腰を予防するために気をつけること
ぎっくり腰は予防することが可能です。
以下の対策を意識することで、腰を守り、健康な体を保つことができます。
1. 適度な運動で筋力を維持する
筋力が低下すると、腰への負担が増え、ぎっくり腰のリスクが高まります。
腰周りの筋肉や背中の筋肉を強化するために、適度なストレッチやエクササイズを日常に取り入れることが大切です。特に、腹筋や背筋をバランスよく鍛えることで、腰椎への負担を軽減できます。
2. 冷え対策をしっかり行う
腰周りの冷えを防ぐことは、ぎっくり腰の予防にとても重要です。
気温が下がる時期には、腰を冷やさないように暖かい服装を心がけましょう。
また、温かいお風呂に入って筋肉をほぐすことも、冷えによる筋肉の硬直を防ぐ助けになります。
3. 重い物を持つ際の姿勢に注意
重い物を持ち上げる際には、腰に過度な負担をかけない姿勢を意識しましょう。腰を曲げず、膝を使ってしゃがみ、体全体で荷物を持ち上げることで、腰への負担を軽減できます。また、急な動きを避け、ゆっくりとした動作で持ち上げることも重要です。
4. 筋肉を柔らかく保つ
定期的なストレッチ等で、筋肉の柔軟性を保つことがぎっくり腰の予防に効果的です。特に、腰や背中、太もものストレッチは、筋肉を柔軟に保ち、腰にかかる負担を軽減します。
5. 身体のバランスを整える
身体のバランスがある部分に偏っていると、筋肉の負荷が集中して、ぎっくり腰を誘発することがあります。 カイロプラクティックの施術を受けて、身体全体のバランスを整えることも、ぎっくり腰の発生を防ぐ有効な手段です。
気温の急な変化や季節の変わり目は、ぎっくり腰が起こりやすい時期です。
しかし、適切な対策を取ることで予防することが可能です。
日常生活の中で、冷え対策や正しい姿勢、筋力維持のためのエクササイズを心がけ、腰を守るための習慣を身につけましょう。
定期的なカイロプラクティック施術を受け、身体の状態を把握し、バランスを調整することもおすすめです。