こんにちは、ふらっとサロンの河合です。
強い不調がなくても、今の姿勢や動きを確認しておく意味はあります。自分にとっての「いつも」は、あまり意識せずに繰り返している身体の使い方でもあるからです。
そんなことを考えるきっかけが、クルマのエコモードでした。
あんなに違った走りが、20分で「普通」に
クルマを運転するとき、ふと思い立ってエコモードを解除してみました。
いつもは燃費を気にして、ずっとエコモードのまま。ところが解除すると、アクセルを少し踏み込んだだけで、スーッと前に進む。加速の力強さも、ギヤが変わるタイミングも、いつもとは違って感じました。
「こんなに走りが変わるんだ!」
思った以上に新鮮でした。
面白かったのは、その後です。20分くらい走っていると、あんなに違って感じた走りが、だんだん「普通」になってきたのです。
変わった直後にははっきり分かった違いも、その状態が続くと意識しなくなる。自分の感覚が馴染む早さに驚きました。
この体験から、普段の身体の使い方にも目を向けたくなったんですね。
「いつもの姿勢」は、自分では見えにくい
たとえば、こんな場面はありませんか。
- デスクワーク中、気づくと前かがみになっている
- スマホを見るとき、下を向いたままの時間が長い
- バッグをいつも同じ側の肩にかける
- 座ると、無意識に同じ側の脚を組む
毎日のことになると、わざわざ「今、自分はどう座っているかな」とは考えませんよね。いつもの姿勢、いつもの持ち方として、そのまま繰り返していることがあります。
身体への負担を考えるときには、形だけでなく、その姿勢がどのくらい続くかも大切です。米国労働安全衛生局のパソコン作業の資料でも、同じ姿勢が長く続くことによる筋肉の疲労と、短い休憩や姿勢を変える工夫が説明されています。
「慣れている」という感覚だけでは、今の姿勢や動きの状態までは分かりません。

私も、頭痛のある毎日を「普通」にしていました
会社員時代の私は、毎日、鎮痛薬が手放せないほどの頭痛に悩まされていました。
それでも、「忙しいからこれが普通だ」「みんなこれくらい我慢している」と受け入れてしまっていたのです。
頭痛の原因を、今ここで姿勢や慣れだけに結びつけることはできません。ただ、つらさがある毎日を、自分の中で当たり前にしてしまっていた。そのことは、今振り返っても大きな気づきです。
痛みの感じ方にはさまざまな要素が関係します。「慣れたから痛みのセンサーが鈍った」と、一つの仕組みで説明できるものではありません。
だから私は、痛みの有無だけで身体を判断せず、実際の姿勢や動きも一緒に確認することを大切にしています。
頑張る筋肉と、働きにくい筋肉を見る
身体を確認するときには、筋肉の働きにも目を向けます。
頑張りすぎている筋肉を「過労筋」、働きにくくなっている筋肉を「不労筋」。私は、役割の違いをイメージしてもらうために、こうした呼び方を使っています。
これは、正式な診断名ではありません。筋肉に本当にやる気がなくなった、という意味でもありません。
張っている場所だけに目を向けるのでなく、ほかの場所がどう動いているか、どこに力を入れにくいかも確かめる。身体全体を見るための視点です。
不調がなくても、今の身体を知る機会に
ふらっとサロンでは、お話を伺いながら、姿勢、関節の動く範囲、筋肉の働きなどを確認します。必要に応じて、キネシオロジーの筋反射テストも、身体の反応を見る方法の一つとして取り入れています。
一つの検査で不調の原因がすべて分かる、ということではありません。ご本人の感覚と、実際に確認できた動きを照らし合わせていきます。

「いつも同じ側でバッグを持っているな」 「そういえば、仕事中は同じ姿勢が続いているな」
まずは、普段の場面を一つ思い出すことからでも十分です。無理に姿勢を正そうと力み続けるより、自分がどんな使い方をしているかに目を向けてみてください。
車で感じた新鮮さが、20分ほどで普通になった今回の体験。私には、自分の「普通」を、ときどき確かめるきっかけになりました。
今、強い不調がない方も、ご自身の身体のクセを知る機会を持ってみませんか。気になることがあれば、お気軽にご相談ください。一緒に、今の身体を確認していきましょう。


