車を運転していて、右や左を確認するときに「首が向きにくい」と感じたことはありませんか?
当院を訪れた方にも、運転中の左右確認で横を向きにくいという方がいました。
身体を確認すると、肩から首にかけての筋肉のこわばりが強く、首は左右に約45度しか向けない状態でした。
この方には、首まわりの筋肉を中心に、状態を見ながら施術を行いました。施術後にもう一度動きを確かめると、約70度まで向けるようになり、「左右に首が向けるし、軽くできるようになった」と話されました。
これは一人の方の一例です。同じように見える向きにくさでも、身体の状態や背景は人によって違います。
ただ、今の動きを自分で知っておくことは、身体の変化に気づくきっかけになります。
首は左右に同じように動きますか?
まずは運転中ではなく、椅子に座って安全に確認してみましょう。

- 足を床につけ、正面を向いて座ります。
- 肩は正面に向けたまま、首をゆっくり右へ向けます。
- 痛みのない範囲で正面に戻し、同じように左へ向けます。
- 右と左で、向きやすさや張り方に違いがないか確かめます。
チェックしたいのは、「何度向けたか」だけではありません。
- 片方だけ向きにくくないか
- 首や肩のどこに張りを感じるか
- 首だけでなく、肩や身体ごと動いていないか
- 痛み、しびれ、強い違和感が出ていないか
無理に遠くを見ようとしたり、反動をつけたりしないでください。痛みやしびれ、強い違和感が出たら、その場で中止しましょう。
向きにくい側だけを見ても、原因は決められません
首を動かすときに関わる筋肉は、一つではありません。
たとえば、首の前側から鎖骨につながる胸鎖乳突筋や、首の後ろ側にある板状筋も、首を左右に動かすときに関わります。
だから、右を向きにくいからといって、右側だけを伸ばせばよいとは限りません。
セルフチェックで分かるのは、今の動き方や左右の違いです。それだけで向きにくさの原因を決めることはできません。

私は、痛い場所や動きにくい場所だけを追わず、姿勢や肩まわりを含めて身体全体を見ることを大切にしています。
無理に伸ばす前に、今の状態を知る
向きにくさに気づいたとき、首を強く回したり、痛みを我慢して伸ばしたりする必要はありません。
日本整形外科学会も、痛みを我慢してストレッチをすると逆効果になる場合があると案内しています。
首が自由に動かない、痛みが強くなっている、日常生活に支障があるときは、セルフチェックだけで済ませず、医療機関へ相談してください。しびれがある場合も、無理に動かし続けないことが大切です。
今日、椅子に座って、右と左をゆっくり見比べてみてください。
数字だけではなく、向きやすさ、つっぱる場所、左右の違いにも目を向けてみましょう。
まずは今の身体の声を知ることからです。


