首の不調は、様々な原因によって引き起こされますが、特に重要な役割を果たしているのが、筋肉のこわばりと神経伝達です。
現代社会では、スマートフォンやパソコンの普及、運動不足、ストレスの増加などにより、首の不調を引き起こす原因が増えています。
筋肉がこわばると、血流が悪くなり、酸素や栄養素が十分に行き渡らなくなります。さらに、筋肉が緊張し続けることで、痛み物質が産生され、それが周辺の神経を刺激して、痛みやシビレなどの症状を引き起こします。
神経伝達障害は、脳から体全体へ指令を送る神経の正常な信号伝達が阻害されている状態です。
そこで、強張りの強く出る後頭筋群や、
僧帽筋、胸鎖乳頭筋、斜角筋など、首の動きを司る筋肉をほぐしていきます
全身のバランスを整える
姿勢不良や運動不足などによって偏った筋肉のバランスを改善する
一部の筋肉だけが使われ続けて、使われることの少なかった、弱った筋肉を見つけて力を入れ、全体のバランスを整えていきます。
場合によっては、背中や下半身の筋肉の調整が必要なときもあります。
姿勢を正しく保ち、適度な運動を行い、ストレス耐性を高めていきます。
セルフケア運動はご自身でもおこなえるので、定期的なメンテナンスを行い、良い状態を維持することが大切です
首周辺には、頭を支えたり、動かしたりする役割を持つ筋肉が多数存在します。
代表的な筋肉をいくつか挙げていきます
後頭下筋群
後頭下筋群は、頭蓋骨の後ろ側にある筋肉の総称です。主に、頭を後ろに倒したり、首を回したりする動きに関与しています。
胸鎖乳突筋
胸鎖乳突筋は、耳の後ろから鎖骨までつながる筋肉です。主に、頭を前に倒したり、首を横に回したりする動きに関与しています。
僧帽筋
僧帽筋は、首の後ろから背中にかけて広がる大きな筋肉です。主に、頭を後ろに倒したり、肩を上げたりする動きに関与しています。
首の不調は、様々な原因によって引き起こされますが、その中でも特に重要な役割を果たしているのが、筋肉のこわばりと神経伝達です。
筋肉のこわばり
上に挙げたような筋肉が、長時間のデスクワークやスマホ操作による猫背、ストレス、運動不足、寒さなどによってこわばると、様々な症状が現れます。
こわばった筋肉は、血流が悪くなり、酸素や栄養素が十分に行き渡らなくなります。さらに、筋肉が緊張し続けることで、痛み物質が産生され、それが周辺の神経を刺激して、痛みやシビレなどの症状を引き起こします。
神経伝達の影響
首には、脳から体全体へ指令を送る重要な神経がたくさん通っています。これらの神経が、こわばった筋肉によって圧迫や刺激を受けると、正常な信号伝達が阻害され、頭痛、めまい、吐き気などの症状が現れます。
後頭神経圧迫: 長時間の猫背やストレートネックなどによって、後頭神経が圧迫されると、後頭部や首筋の痛み、頭痛、めまいなどの症状が現れます。
腕神経叢圧迫: 首の骨や筋肉の歪みや腫瘍などによって、腕神経叢が圧迫されると、腕の痛み、シビレ、脱力などの症状が現れます。
現代社会において、首の不調に悩む人は増えています。
その背景には、現代社会特有の生活習慣や環境が大きく影響していると考えられます。
スマートフォンの普及
スマートフォンが普及し、多くの人が長時間下を向いて画面を見続けるようになりました。この姿勢は、首の後ろ側の筋肉に負担をかけ、血流を悪化させます。
パソコン作業の増加
パソコン作業の姿勢は、首や肩の筋肉を緊張させ、血行不良を引き起こします。また、目疲れやストレスも増え、首の不調に悪影響を与えます。
運動不足
運動不足になると、筋肉が弱くなり、血行不良が起こりやすくなります。首周りの筋肉が弱ると、頭を支えることができなくなり、首の痛みやコリを引き起こしやすくなります。
ストレスの増加
ストレスは、筋肉を緊張させ、血行不良を引き起こします。また、自律神経のバランスを乱し、首の不調を悪化させる可能性もあります。
首まわりには、様々な筋肉が複雑に絡み合っています。まずは固く強張った筋肉をほぐすとことからスタートします。
一例を紹介します。
首の後ろ側にある筋肉のグループを後頭筋群と言います。後頭筋群は、主に以下の3つの筋肉から構成されています。
大後頭直筋(だいかとうちょくきん)
小後頭直筋(しょうかとうちょくきん)
頭半棘筋(とうはんきょくきん)
これらの筋肉は、頭を支えたり、首を動かしたりする役割を担っています。
親指の腹や、手の外側を使って、後頭筋群をゆっくりと揉みほぐします。
首をゆっくりと左右に倒したり、回したりしながら、後頭筋群をストレッチします。
こわばっている筋肉の反対側にある筋肉(拮抗筋)を鍛えることで、筋肉のバランスを整え、本来の動きを取り戻す調整方法です。
首こりの場合、僧帽筋、胸鎖乳頭筋、斜角筋の力を取り戻すことで、効果的にコリをほぐすことができます。
僧帽筋の拮抗筋:胸小筋(きょうしょうきん)
胸小筋は、胸骨と鎖骨を繋ぐ小さな筋肉です。僧帽筋とは反対側の動きをするため、胸小筋を鍛えることで、僧帽筋の緊張をほぐし、首こりを改善することができます。
胸鎖乳頭筋の拮抗筋:僧帽筋下部
僧帽筋下部は、僧帽筋の下側にある部分です。胸鎖乳頭筋とは反対側の動きをするため、僧帽筋下部を鍛えることで、胸鎖乳頭筋の緊張をほぐし、首こりを改善することができます。
斜角筋の拮抗筋:菱形筋(りょうけいきん)
菱形筋は、肩甲骨の後ろ側にある筋肉です。斜角筋とは反対側の動きをするため、菱形筋を鍛えることで、斜角筋の緊張をほぐし、首こりを改善することができます。
首の不調の根本的な改善と再発防止を目指します。
全身のバランスを整える
首の不調は、首だけの問題ではありません。姿勢不良や運動不足などによって、全身のバランスが崩れることが原因となる場合もあります。
当院では、全身の筋肉を隈なくチェックし、弱っている箇所や歪んでいる箇所を重点的に改善することで、体のバランスを整えます。
体のバランスが整うことで、首への負担が減り、再発を防ぐことができます。
生活習慣の改善
姿勢不良や運動不足、ストレスなどの生活習慣が、首の不調の原因となる場合があります。当院では、栄養や睡眠環境の改善といった提案をさせていただくことがあります。
定期的なメンテナンス
定期的に施術を受けることで、体のバランスを維持し、首の不調の再発を防ぐことができます。