痛みや炎症の軽減
運動機能の向上
再発防止
全身のバランス改善
体幹強化
姿勢改善
体幹筋群とは、胴体部分を支え、姿勢を維持するために働く筋肉の総称です。
腰痛を含む姿勢関連の痛みは、主に体幹筋群のバランスの乱れによって起こります。
具体的には、以下の筋肉群が該当します。
腹筋群: 腹直筋、腹横筋、腹斜筋など
背筋群: 脊柱起立筋、多裂筋、棘下筋など
腸腰筋: 腸骨筋、大腰筋
臀筋群: 大臀筋、中臀筋、小臀筋
ハムストリングス: 大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋
これらの筋肉群が協調して働することで、背骨を正しい位置に保持し、体幹の安定性を維持することができています。
体幹筋群のうち、特定の筋肉が過度に緊張し続けたり、逆に力を十分に発揮できなかったりすると筋力のバランスが崩れて、腰まわりに負担が集中しやすくなります。
腹筋群の弱化:
お腹側の筋肉が弱いと、背中側の筋肉が優位になり、骨盤が前傾しやすくなります。その結果、腰への負担が増加します。
背筋群の緊張:
背中側の筋肉が緊張し続けると、腰部が硬くなり、柔軟性が失われます。また、血流が悪くなり、筋肉に疲労物質が蓄積しやすくなります。
腸腰筋が弱い:
腸腰筋は、背骨を前方へ引き寄せる働きがあります。この筋が弱ると、猫背になりやすく、腰への負担が大きくなります。
臀筋群が弱い:
臀筋群(お尻の筋肉)は、骨盤を安定させる役割があります。この筋が弱ると、骨盤が不安定になり、腰痛につながります。
筋膜の癒着:
筋膜は筋肉を包み込む膜です。筋膜が硬くなると、筋肉の動きが制限されてしまいます。これによって筋肉の力が発揮できず、一部に負担が集中して腰痛につながります。
筋肉バランスの乱れは、様々な要因によって引き起こされます。代表的な要因として、以下のようなものが挙げられます。
日常生活における姿勢の悪さ:
長時間同じ姿勢を続ける、猫背などの悪い姿勢を習慣化することは、バランスの乱れを招きやすいです。
運動不足:
運動不足になると、筋力低下や筋柔軟性の低下が起こり、バランスが崩れやすくなります。
筋力トレーニングの偏り:
特定の筋肉ばかり鍛え、他の筋肉を鍛えない偏ったトレーニングも、バランスの乱れにつながります。
加齢:
加齢に伴い、筋力や筋柔軟性が低下し、バランスが崩れやすくなります。
ストレス:
ストレスは、一部の筋肉を繰り返し緊張させ、バランスを乱す可能性があります。
筋肉の緊張をほぐすことで、痛みのメカニズムを改善していきます。
血流の改善:
筋肉がほぐれることで、血管の圧迫が解消され、血流が改善されます。血流が改善されると、酸素や栄養素が筋肉に行き渡り、老廃物が排出されやすくなります。
炎症物質の減少:
筋肉がほぐれることで、炎症物質の分泌が抑制されます。
痛みの悪循環の断ち切り:
筋肉の緊張がほぐれることで、脳への痛み信号が減少し、痛みの悪循環が断ち切られます。
長年の緊張状態にある筋肉を丁寧にほぐし、血流を改善していきます。そうすることで、辛い痛みを和らげ、体がリラックス状態へと向かいます。
筋肉を動かすには、脳から筋肉への指令が必要です。
弱った筋肉は、脳からの指令を受け取る神経細胞の活動が弱くなっています。
意識的に筋肉を動かすことで、以下の効果が期待できます。
運動ニューロンの活性化:
意識的に筋肉を動かすことで、運動ニューロンの活動が活性化され、より効率的に筋肉を動かすことができるようになります。
感覚ニューロンの活性化:
意識的に筋肉を動かすことで、感覚ニューロンの活性化され、より正確な体の情報を脳に伝えることができるようになります。
脳の働きを向上:
脳は、経験や学習によって変化する柔軟性を持っています。意識的に筋肉を動かすことで、脳の働きが向上し、新しい運動を習得しやすくなります。
腰痛は、腰だけの問題ではありません。
当院では、全身の筋肉を隈なくチェックし、弱っている箇所を重点的に鍛えます。体のバランスが整うことで、腰への負担が減り、再発を防止します。
腰痛は、腰の痛みだけでなく、体の様々な部位に影響を与えます。そのため、腰痛を根本的に改善するには、腰だけでなく、全身のバランスを整えることが重要です。
バランスが整うことで、
姿勢の改善
筋肉のバランスの改善
体幹の強化
血行の改善
が期待できます。
慢性腰痛の厄介なところは、
痛みが記憶によるものだとしても、その痛みが実際に腰回りの筋肉を硬くして血流を悪くしてしまうことです。
血の流れが悪くなると痛みの元となる発痛物質を出しますので、さらに痛くなります。そしてやがてその痛みや血流の悪さは腰痛だけにとどまらず、肩こりや頭痛など他の部位にまで悪影響を及ぼすのです。
つまり腰痛を放置してしまうことで
●神経に痛みが記憶される
●痛みがさらに痛みをまねき体中に広がる
といった悪循環があなたの体に起こります。
まさしく慢性化した状態です。
そうならないためには、たかが腰痛と軽く見て放置せずに、ちゃんと良くしていくことが大事です。