肩の不調は、日常生活のあらゆる場面に支障をきたし、心身ともに大きな負担となります。
病院で検査しても異常が見つからず、根本的な解決策が見つからない慢性的な肩の痛み。
慢性的な肩の痛み、その原因は?
その原因は、実は筋肉の “緊張と筋力のアンバランス” にあるのです。
日常生活の中で、無意識のうちに筋肉に負担をかけ続けることで、筋肉は緊張し、血流が悪くなります。
例えば、
・常に同じ側のショルダーバッグをかけている
・重い荷物を持つことが多い
・長時間同じ姿勢で作業する
などが、肩の筋肉に負担をかける代表的な例です。
一部の筋肉が緊張し続けていること、それが慢性的な不調を引き起こしています。
この不調を3つのステップを踏んで、改善していきます。
肩の不調は、現代人の多くが悩む症状の一つです。その原因は様々ですが、筋肉の緊張や筋力のアンバランスが深く関わっていることが多いです。
肩を動かす筋肉の代表的なものとして、以下の筋肉があります。
僧帽筋(そうぼうきん) 首から背中にかけて広がる大きな筋肉
肩甲挙筋(けんこうきょきん)肩甲骨を上に持ち上げる筋肉
菱形筋(りょうけいきん) 肩甲骨を背中側に引き寄せる筋肉
これらの筋肉は肩を動かすときに連携して動くため、日常生活での姿勢などで一部の筋肉に緊張が続くと、動きも悪くなり、痛みが起こるようになってきます。
多くの患者様が、改善を実感されています
「夜中に痛くて目が覚めることがなくなった。」
「重い荷物も楽に持てるようになった。」
「痛み止めを飲むのが減った。」
「肩が回りやすくなり、可動域が広がった。」
「姿勢が良くなった。」
猫背やデスクワークなどによる長時間同じ姿勢、運動不足、ストレスなどが原因で緊張しやすい
緊張すると、首や肩の痛み、頭痛、背中の張り、倦怠感などの症状を引き起こす
肩甲挙筋(けんこうきょきん)
肩甲骨を上に持ち上げる筋肉
腕を上げたり、後ろに回したりする動作に関与
重い荷物を持つ、肩に強い負荷がかかる運動などを繰り返すことで負担がかかりやすい
緊張すると、肩の痛み、可動域制限、腕が上がりにくいなどの症状を引き起こす
小円筋(しょうえんきん)
肩甲骨を回転させる筋肉
腕を回したり、後ろに引いたりする動作に関与
運動不足、姿勢が悪い、冷えなどが原因で弱くなりやすい
弱ると、肩関節が不安定になり、痛みや脱臼のリスクが高くなる
その他の関連筋肉
棘下筋(きょくかきん): 肩甲骨を回転させる筋肉。僧帽筋の下にある。
菱形筋(りょうけいきん): 肩甲骨を寄せる筋肉。背中の真ん中にある。
肩鎖骨筋(けんさこつきん): 肩甲骨と鎖骨をつなぐ筋肉。首の後ろにある。
胸鎖乳頭筋(きょうさきにゅうとうきん): 胸骨と鎖骨をつなぐ筋肉。首の前側にある。
肩の動きに関与し、緊張や弱化によって肩の不調を引き起こす筋肉は多くの種類があります。
さらに、筋肉の緊張や歪みによって、骨格が歪むと、神経の通り道が圧迫されることもあります。神経がさらに刺激され、痛みが増強することになります。
場合によっては、しびれや脱力などの症状が現れることもあります。
これが、異常が見つからないのに、痛みを感じる という慢性的な肩の痛みのメカニズムなのです。
現代社会の生活習慣は、私たちの肩に大きな負担をかけています。
パソコンやスマホの普及により、長時間同じ姿勢で過ごすことが増えてます。
猫背姿勢が長く続くと、肩の筋肉に負担をかけ、緊張や歪みを引き起こしやすくなります。
猫背姿勢:
猫背になると、肩甲骨が前方に出てしまい、肩の筋肉が常に緊張状態になります。また、神経を圧迫して痛みやしびれを引き起こすこともあります。
運動不足:
運動不足になると、筋肉が弱くなり、血行不良が起こります。
筋肉に酸素や栄養素が十分に行き渡らず、疲労物質が溜まりやすくなります。
その結果、筋肉が硬くなり、痛みを感じやすくなります。
ストレス:
ストレスホルモンであるコルチゾールは、筋肉を緊張させる作用があります。
ストレスが溜まると、コルチゾールの分泌量が増え、肩の筋肉が慢性的に緊張状態になることがあります。
加齢による筋力の低下:
筋力が低下すると、骨格を支えきれなくなってしまいます。
その結果、特定の筋肉に負担がかかりやすくなります。
特に、肩関節周りの筋肉は、年齢とともに弱くなりやすいため、肩の不調が起こりやすくなります。
これらの原因が複合的に絡み合い、慢性的な肩の痛みを引き起こしているのです。
詳細な問診と検査を行い、痛みの根本原因となっている筋肉の緊張や歪みを特定していきます。
問診
・いつから痛むのか
・どのような動作で痛むのか
・痛みの程度
・これまでの生活習慣
・過去のケガ
などを詳しくお伺いし、痛みの原因を探ります。
検査
関節可動域検査:
肩関節の屈曲・伸展、内旋・外旋、回旋など、肩関節の可動域を検査します。
筋力テスト:
各筋群の筋力を測定します。肩関節周りの筋力(僧帽筋、肩甲挙筋、菱形筋、小胸筋、大胸筋など)を検査して、弱くなっている筋肉を探し出します。
疼痛誘発テスト:
特定の動作や圧迫によって痛みが出現するかどうかを検査します。
腕を上げたり、後ろに回したりする動作の際に痛みが出ないかを確認します。
緊張した筋肉を緩め、歪みを調整します。
一人ひとりの症状に合わせて刺激を調整し、最適な施術を行います。
症状や経過に合わせて、施術内容を調整していきます。
肩こりの原因となる筋肉へのアプローチ例
僧帽筋
トリガーポイントと呼ばれる凝り固まった部分をほぐしていきます。
ストレッチや運動療法で、僧帽筋全体の緊張を緩和していきます。
肩甲挙筋
首の後ろにあるポイントを刺激することで、肩甲挙筋の緊張を緩和していきます。
肩甲骨を動かすストレッチや運動療法を行います。
菱形筋
背中のポイントを刺激することで、菱形筋の緊張を緩和していきます。
肩甲骨を寄せたり、広げたりする運動療法を行います。
小胸筋
胸の前面にあるポイントを刺激することで、小胸筋の緊張を緩和していきます。
胸を開くストレッチや運動療法を行います。
大胸筋
胸の前面にあるポイントを刺激することで、大胸筋の緊張を緩和していきます。
腕を回したり、広げたりする運動療法を行います。
ご自宅でできるセルフケアは、改善を加速する上で重要になります。
特に、筋肉のストレッチ、栄養摂取、睡眠環境は大切です。
ストレッチ
(例)菱形筋ストレッチ
腕を組んで、背中で手を組みます。
肩甲骨を寄せ、背中を丸めます。
胸を開き、肩甲骨を上に引き上げます。
筋肉の疲労回復
栄養バランスのとれた食事を心がけ、ビタミンやミネラルを積極的に摂取しましょう。特に、ビタミンB群やビタミンE、マグネシウムなどは、筋肉の疲労回復に効果があります。水分をこまめに摂取することも大切です。
睡眠環境
睡眠睡眠不足は、疲労を蓄積させ、肩こりを悪化させる原因になります。
質の良い睡眠を得るために、睡眠環境を整えることをおススメしています。
これらのセルフケアについて、お一人お一人の状態に合わせた内容をお伝えしていきます。